【チャート式】子どもが口をきいてくれない?その傾向と対策とは

子どもたちが口をきいてくれないということはストレスを受けている反応に他なりません。何からストレスを受けているかをしっかりと見極めてあげたいものです。特に家庭外の活動が盛んになる年頃になれば、外で受けたストレスを上手に処理することができないで、そのまま引きずってしまうことも多くなるはずです。そんな時の基本的態度は無視するのではなく、狼狽えず、いつも軽い声かけを続けることに尽きます。

小学校高学年には自我を意識しはじめるのが普通です。自分以外を意識できるようになってきた証拠ですが、同時にそれらすべてからストレスを受けることになるのです。恐らく自分がストレス状態であることすら意識することは困難であるに違いありません。それゆえ奇異な行動を取ることも多く、親としてはどのように扱うべきかに頭を抱えることも多いようです。

小学校高学年頃の反抗期は自我の発達による途中変化です。口をきいてくれないのではなく、口をきけないということが本当のところ。むしろ、健全な状態を示しているのですから静かに見守ってあげることが大切です。ただ、外の学校生活で何らかの問題に巻き込まれていないかをしっかりと把握できるように注意して観察し続けることは親の重要な役割りでしょう。

思春期の子どもにありがちなのは、受験準備に対するストレスからくる反抗期。日本を含むアジアの大学入試制度は子どもたちに必要以上のストレスを与えているという研究結果が出ています。一度の受験で勝敗を決するのですからそれに対するストレスは甚大なのです。そのストレスが実はクラスでのいじめに繋がっているということも先進国では指摘されたことがあります。

勉強に対する応援のつもりで、ガンバレなどと言ってしまうのは火に油を注ぐようにストレスを増し加えるようなものなので控えましょう。ストレスを受けている状態だと味覚も影響を受け味に対して鈍感になることから、食事も偏る傾向が出たりします。そんな時も無理強いすることはしなしほうがよいでしょう。食欲が減退しているようであれば、少し甘いものを調整してあげるのも良いストレスに対する処方になります。

子どもはストレスに対してどのように対処すれば良いのかを未だしっかりと理解できていないのです。特に家庭の中での家族関係と他の人間関係との距離をどうはかるべきかについて学習の最中だということができます。その意味では様々なコミュニケーションのパターンを試みている真っ最中だということができるでしょう。そのような子どものクライシスに至る前に事前に家庭内で準備できていれば、遥かに対応は易しくなったでしょう。

今からできるコミュニケーションの調整方法として、コミュニケーションの基本をしっかり踏まえたコミュニケーションを子どもの前で維持しておくことが大切です。そして安定したコミュニケーションの連鎖の中に子どもを招くようにしましょう。そもそもがコミュニケーションが成立していない状態では、いざと言う時に家族が連携して問題に対処することは難しくなるものだからです。

感情に焦点を当てたコミュニケーションのパターンは応用範囲が広く、精神安定に寄与することができるツールとして有益です。そのコミュニケーションの応答は参加する人たちの精神を安定させることが期待できます。そして安定した精神状態で問題に対処する能力を発揮することができるようになるでしょう。子どもたちが学校で、家庭の外で受けた感情の影響を家庭で理解できることに直結するからです。