たったの4項目!こころ休まる家庭を作るためのチェックリスト

こころ休まる家庭とは安全・安心を約束できる家庭だと定義できると思います。そのようなことを改めて言う必要があるということが、そもそも現代の家庭には問題があるということだと思うのです。

もはやどうしようもないという結論に至ってしまってからの相談をされる方が少なくありません。もちろん、それでも相談されないよりは遥かにましなのですが、それでももう少し早く相談をして下さって頂ければ違ったアドヴァイスをすることもできたのにと思わされてしまいます。これは、家族の誰かが抜き差しならない状況にならなければ、事態を理解することができないということなのでしょう。

簡単なチェックで家庭内における家族の問題がないか、あるいは家庭の安全・安心が脅かされている状態なのかを判断することができます。家族の間に拒絶、役割の放棄、孤立、論争や対立などといった目立った症状が出て来てからでは対処するコストは跳ね上がってしまいます。是非、次のチェックリストを確認してみて頂きたいと思うのです。

1. 朝と夜のあいさつはしてる?
あいさつは単なる言葉ではありません。どの国の言葉でも、どんな文化であっても必ずあいさつに相当することばがあります。そしてあいさつを互いに掛け合うのです。そしてあいさつが持つ大切な役割は、相手を傷つける意図がないことを明確に伝えることだと言われています。安全・安心を確認することはこころ休まる家庭の必須条件であり、これをことばのレベルで行なう習慣なのです。

2. 週に1度は家族で食卓を囲んでいますか?
共に食事をするということは生活の共有を意味する本質的行為です。親しい友人と食事、あるいは職場の仲間と食事をする場合を考えてみればわかりやすいでしょう。一緒に食事ができない人を仲間として認識することは難しいことがよくわかるはずです。つまり食事とは動物的な本能に基づく重要な生命維持の活動であってそれが生活習慣として共同することと直接結びついていることなのです。

3. 子どもは居間で家族とくつろいでいますか?
かつての日本住宅とは変わってしまい、個人スペースが確保されるようになりました。それ自体は悪いことではないのですが、個人スペースが孤立のために用いられるようになるのは大きな問題を孕むでしょう。家族で過ごす時間は基本を共有スペースに求めることが本来は安全なはずなのです。それなのに、子どもが居間での過ごす時間を減らすということは、何らかの危険を感じていることを意味します。

4. 自宅に子どもの友達は遊びに来ていますか?
子どもにも学校・学校外の交流という社会があります。そして家庭は子どもたちにとっての社会生活を安全に確保する拠点という意味もあるのです。ですから子どもにとっての社会への窓口として家庭が機能する必要があるのではないでしょうか。子どもにとっての社会が、家庭から遠のくのは危険なことなのです。恐らくはそのような状態に対して、家族の誰しもが不安を覚えるはずなのです。

これらの質問は言語レベル、生活レベル、個人レベルそして社会レベルで発信される意識下の信号を把握するためのものです。それぞれのレベルでの安全・安心を脅かす要因を感じたとき、私たち人間は通常の健全なコミュニケーションを維持することができなくなることを知っていなければならないでしょう。つまり安全ではないと思っている状況で単にコミュニケーションを求めてもそれは困難な要求が増えるだけなのです。

これら4つの質問に問題なく「はい」と答えられているのならば問題は生じていないと思われます。しかし、ほとんどの場合、これらの4つのチェックで何らかの問題が潜んでいることが理解できるはずです。